自分で他の楽曲と遜色ないきれいな音源を作れたらいいのに…
バンドマンなら誰しもが一度は考えたことがあるのではないでしょうか??
そしてyoutube等を駆使してテクニックを学習するものの、教則通りにいかない!
なんて経験ありませんでしたか?
この記事が、そういった人たちのお悩みの足しになれば幸いです。
みなさんはわからない言葉をちゃんと調べていますか?
例えば宅録に興味が出ると必ず耳にするのが「DTM」や「DAW」といった言葉で
ある程度宅録をしている人でも意外と意味を知らない人がいるのではないでしょうか?
「DTM」はDeskTopMusicの略でパソコンのデスクトップで音楽をつくること全般を指します。
※ちなみにDTMはパソコンで印刷物を製作することを意味する「DTP」をもじった
和製英語ですので海外では全くもって伝わらないのでご注意を
そして「DAW」はDegital Audio Workstationの略で主に作曲ソフト全般のことを指します。
このように、DTM界隈はとにかく専門用語が多いです。そして私も含め音楽を志す人は難しい言葉に遭遇すると逃げ出したくなる悪い癖があると思いますが、とにかく徹底的にgoogleに検索をかけ、自ら必要な情報を見つける
いわば「ググり力」が大切になってきます。
そして検索してこの記事にたどり着いた画面の前のあなた!合格です!
さらに今まではエフェクターのツマミの意味がわからなくても感覚的な操作で何とかなったかもしれませんが、DTMはそんなに甘くはありません。めんどくさがらずにgoogleに問うのです。たとえば…
コンプレッサー(compressor)
エフェクターにも登場する機材なのでギタリスト、ベーシストならピンと来る人もいるかもしれませんが、
直訳すると「圧縮機」すなわち音量バランスを圧縮して整えるエフェクトです。
「んなこたぁわかってますよ」と思ったそこのあなた!ではこちらはどうでしょう
こちらは私が普段使っているwaves社の「H-Comp」のスクリーンショットで
RATIO, THRESHOLD, ATTACK, RELEASE など…普段見慣れない単語がたくさん登場していますがそれぞれの意味をしっかりと把握していますか?
もちろん、説明書を見れば各ツマミの使い方を知ることができますが、それ以前にそれぞれの意味をしっかりと理解した上で適切な処理を行うべきなのです。
なんとなくで理解していた人は新しいタブを開いて今すぐ調べてみましょう!
そしてこれからDTMを始める人は「知らない単語を調べる」ということを心がけることを意識しましょう!
また、このコンプレッサーが一体どういった用途で使われるのかはまた別の記事で詳しく解説する予定なので、そちらもご期待ください。
ならばミックスの意味は?という話になるわけです
「MIX」の意味は「混ぜる」なので、複数の音を混ぜて楽曲にする作業ということになるわけです。わかりやすいですね。そして混ぜる段階でそれぞれの音質や音量バランスを整え、楽曲を完成させます。
主にミックスという作業を大きく分けるなら
①各トラックの音量調整
②各トラックの定位の調整
③各トラックの音質向上
の3つになります。
①については細かい作業の説明は不要だと思いますが、この作業はシンプルが故に奥が深く一番時間のかかる作業です。更に厄介なのが、「感覚に依存する」部分が多くを締めるのでこればっかりは繰り返し作業を重ねて慣れるしかないと私は思っています。
②の「定位」というのは音の左右のバランスを指すことで①の作業が縦の音量バランスを整えるものだとしたらこちらは横の音量バランスを整える作業です。そして私がミックスするときに一番こだわっているのも子の工程なのですが、それゆえにここで語ろうとすると日が暮れてしまうので、別にパンニングの記事を作ることを予定しています!お楽しみに!
③がミックスの醍醐味といってもいいでしょう。この作業に頭を抱える人が一体世の中にどれだけいるのか。アマチュアエンジニアとして活動している私も日々頭を抱えています。しかし基本的なセオリーはシンプルかつ極端な説明にはなりますが
「イコライザー(EQ)をかけて必要であれば色付けをする」という作業です。
さらに言及するならば、「EQは不要な周波数を削るエフェクト」ということに重きを置きましょう。例えば中音域を目立たせたいときに…
こんな感じでEQをかけてしまいがちですが、「不必要な周波数を削る」に重きを置くと
このような処理になります。基本的にはEQは音を削るものであり、ブーストさせたい場合はサチュレーションといういわゆる歪みを足すようにしています。
もちろん、好き好きにはなるのですがこういった処理のひと工夫がよりよいミックスを作り出しているのです。
そしてここからが一番大事な点なのですが…
ソロトラックで聴いて良い音を完成させてもアンサンブルの中で良い音であるという確証はありません。
各トラックの音質向上と書いておいて少々矛盾を感じる人も多いと思いますが…
ソロで時間をかけて調整してしまうとそのサウンドに引っ張られ、他のトラックの音の特性を忘れてしまいがちで、他のトラックが持っているベストの周波数帯を削ってしまったり、逆に貧弱な周波数帯を過度にブーストしてしまう、なんてことが起こります。
まずは大まかに設定をして全体を聴きながら微調整をするというのがミックスの基本的なやり方になります。
ここまで見てきた人の中で「これギターの音作りと同じじゃん!」と思った人もいると思います。また今までギターの音作り感覚でミックスをしていた人もいると思います
実際に私もベーシストを志していましたので、音作りの知識をを生かしてミックスに応用して最初は行っていましたが…
楽器の音作りとミックスの音作りは似て非なるものです!
例えば再登場「コンプレッサー」
ギターペダルだとMXRのDYNACOMPやBOSSのCS-3などでおなじみですね
コンプを持っている人は一度自分のボードを確認してほしいのですが…
ボードに入っているコンプは「一つ」ですよね。
「ダイナコンプ繋いだ後にCS-3繋いでいる」なんて人は見たことありませんよね(いたらごめんなさい)
しかしミックスの世界では異なる種類のコンプレッサーを重ねてかけるなんてこともよくあるのです。実際に私もボーカルミックスの際は二つのコンプレッサーを重ね掛けしています。
この様にエフェクター界隈の常識を持ったまま挑むと返って頭を悩ませるケースも多いので、あくまでミキシングと普段の音作りは完全に切り離して考えましょう。
とりあえず一通り音を撮ったけどミックスが思ったようにいかない…やっぱり才能が無いのかも…
と早まってしまう前に一曲こちらをお聞きください。
こちらはアメリカのパンクバンドmisfitsの「Where Eagles Dare」
いかがでしょう。音質悪くないですか!?
もちろんこの曲が発表されたのは1986年と40年近く前の作品にはなるのですが
当時の楽曲と聴き比べても音が悪いです。
そして中にはこう思った人がいるかも…
この感じだったら再現できそう!
当たり前ですが、最初からCD音源のようなキレイなサウンドを作ることは不可能で
そのラインに到達するまでには修行が必要で、まずはこういった低めのハードルに音質を寄せて完成させることの繰り返しが一番の上達につながると私は考えています。
いかがだったでしょうか。今回はミキシングの直接的な技術のお話ではなく、ミキシングをする上での考え方を中心にお話していきましたが、ミキシング関連ではなく音楽全般の込み入った記事をお届けできればと考えています。
また記事にしてほしい内容、ご質問等々もお待ちしております。
それでは最後に私がDAWとインターフェースを購入して間もない頃に製作した
NUMBER GIRL の 「OMOIDE IN MY HEAD」のカバーで締めさせていただきたいと思います。
wav再生ブースもしくはyoutube限定公開リンク
wavファイル
https://2.gigafile.nu/0807-c14e5022d7202ad5b7783a4ff95bf8802
パンクミュージックをこよなく愛しているが、最近の密かなお楽しみはK-POP。
趣味:映画鑑賞、アメコミ収集
特技:韓国語
最も影響を受けたアルバム
Angels & Airwaves 「We Don’t Need To Whisper」